筋肉の材料といえばタンパク質。
これは誰もが認める公然の事実です。
では、そのタンパク質は何に多く含まれているのでしょうか。
パッと思いつくのは肉や魚介類、そして大豆などの豆製品ですね。
ただ、忘れてはいけない物が一つあります。
それが乳製品です。
今回は乳製品の中でも、特に「チーズ」に焦点を当て、その上手な食べ方や注意点について解説していきます。
筋肉の材料になるチーズは筋トレと相性良し
ハッキリ言ってチーズって美味しいものですよね。
製品の種類も多いですし、スーパーやコンビニでいつでも買う事が出来ます。
常に手に入りやすいというのは筋トレ用食材として非常に重要な点です。
しかも、値段もそれほど高くありませんからトレーニーにとってはありがたい存在と言えます。
美味しく安いものが筋肉や筋トレの役に立つのであれば、活用しない手はありません。
筋トレに効くチーズはいつ食べるのが良いのか。
また、どんな種類のチーズが最も筋トレに効果的なのか、しっかりと勉強しておく必要があるのです。
チーズが筋トレに効く理由とその食べ方とは
ご存知の通り、チーズの原材料は牛乳です。
この牛乳はまさにタンパク質の宝庫。
プロテインがまだ一般的でなかった昔は、筋トレ愛好家達はほぼ全ての飲み物を牛乳にしていたくらいなのです。
もちろん、牛乳にはタンパク質以外の物質も含まれていますから過剰に飲むと健康には悪影響と言えます。
それにお腹も壊してしまうでしょう。
そこで、便利な存在となるのがチーズなのです。
チーズは牛乳を発酵させ、固めた食品。
濃厚でクリーミーな味わいが素敵なだけでなく、たっぷりとタンパク質を含んでいます。
このチーズを美味しく味わうだけでなく、筋トレにも有効活用するにはどのような食べ方が適しているのでしょうか。
チーズには筋トレに役立つ動物性タンパク質がいっぱい
チーズは乳製品ですから、当然タンパク質はたくさん含まれています。
チーズはとても種類の多い食品ですが、例えば有名なカマンベールチーズには100gあたり19gのタンパク質が含まれいるのです。
これは、牛肉などの肉類にも匹敵する数値。
また、ワインによく合うブルーチーズには、同じく100g中18.8gのタンパク質があります。
こちらもかなりのハイプロテイン食品と言えますね。
チーズ自体も加工食品ですが、チーズを更に加工した食品も多くあります。
チーズケーキやチーズおかきなどですね。
残念ながらこれらの二次加工品にはあまりタンパク質は入っておらず、糖質や脂質が多くなりますから注意しましょう。
チーズを食べるなら、なるべく自然なそのままの状態で食べるのがオススメです。
余計な加工をせず、タンパク質を丸かじりするつもりで頬張ると良いでしょう。
筋トレ用のチーズはいつ食べると効率が良い?
筋トレの効果を最大限発揮させるためには、チーズはいつ、どのタイミングで食べるのが良いのでしょうか。
チーズは前述の通り確かにタンパク質を多く含んでいます。
しかし、だからといって筋トレの直後にプロテインの代わりのようなイメージで食べてはいけないのです。
チーズにはタンパク質がたくさん含まれていますが、他にも脂質が一定量含まれています。
脂質が多いという事はそれだけ消化に時間が掛かるという事。
これは消化器系に負担を与えるのと同じ意味になります。
筋トレの直後は血液は筋肉へせっせと栄養や酸素を運んでいる最中です。
そのタイミングで胃腸に負担を掛けてしまうと、内蔵にも筋肉にもどちらにも悪影響となります。
ですから、チーズは筋トレ直後ではなく、通常の食事または筋トレしてから1時間以上経ってから食べるのが正解なのです。
消化に時間が掛かるという意味では、筋トレの直前に食べるのも良くありません。
チーズの食べ過ぎは逆に筋トレに悪影響?
どんな物でも食べすぎてしまえば筋トレに悪い影響を及ぼす可能性があります。
それはチーズでも同様なのです。
チーズは筋肉にとって良質な材料である事は間違いありません。
しかし、過ぎたるは及ばざるが如しなのです。
チーズを食べすぎると、どのような理由で、どのような悪影響があるのかを解説していきましょう。
チーズに含まれる脂質は筋トレに悪い影響を与えるかも
「チーズには脂質が多いため、それが消化器に負担を掛ける可能性がある」
これは前述した通りです。
ですが、チーズには他にも筋トレやダイエット、ボディメイクに悪影響を与える成分が含まれています。
それは「塩分」です。
塩分は人間にとって必要不可欠な重要なミネラルですが、摂りすぎると血圧を上昇させたり体内に水分を過剰に溜め込む原因となります。
血圧の上昇は成人病にも繋がる事でしょう。
筋トレ云々の前に、慢性的な塩分の過剰摂取は病気の素なのです。
また、水分が体に溜まると「むくみ」の原因になり見た目が悪化します。
そのため、ボディビルダーやフィジーカーはコンテストの数日前から塩分をほとんど摂りません。
当然ながらチーズなんてもっての他なのです。
チーズに含まれる脂質と塩分は、過剰摂取とならなによう十分気をつけましょう。
筋トレに最適なオススメチーズの種類とは?
チーズにはたくさんの種類があります。
日本人に馴染みのない物まで含めると、100を超える種類があると言われているのです。
本場ヨーロッパのスーパーには、専門店でもないのに何十種類ものチーズが売られています。
さて、ではそんなに沢山あるチーズの中で、筋トレに最適な種類とは一体何なのでしょうか。
まず、最もオススメなのは「カッテージチーズ」になります。
パッと見、もこもこっとしたチーズです。
カッテージチーズには質の良いカゼインプロテインがたくさん含まれています。
しかも脂質は極めて低め。
カゼインはゆっくり消化吸収され、長時間に渡って筋肉に栄養を供給してくれます。
そのため、食事の間隔が空く時や寝る前に食べると良いでしょう。
もう一種類としては「モッツァレラチーズ」ですね。
ムチッとした食感で、デザート感覚でも食べられるチーズと言えます。
カッテージチーズ程ではないのですが、モッツァレラも比較的脂質が少なくカロリーが低めです。
安心して食べられる美味しいタンパク源と言えるでしょう。
筋トレ用のチーズはどのくらいの量が最適?
いくら味が良いチーズでも、毎日毎日大量に食べてしまうとそもそも飽きますよね。
また、カッテージチーズやモッツァレラ以外のチーズでは脂質もそれなりに含まれていますから、体脂肪増加の恐れもあります。
そのため、一日のチーズ摂取量は最大でも50g程に抑えておくべきです。
週に一度食べるなら200g摂取しても問題ありませんが、毎日100g以上食べると太ってしまう可能性が高くなります。
チーズが大好きで、他の食べ物を犠牲にしても構わないと考えている人でも栄養のバランスは崩れないように注意してください。
ビタミンやミネラルが不足してしまうと、結局筋肉へのタンパク質の吸収率も悪化してしまうのです。
チーズケーキやチーズバーガー、チーズ牛丼も筋トレに役立つ?
チーズという名称のついた加工食品や、チーズがトッピングされた料理というのは実に豊富です。
特に日本では牛丼にまでチーズを載せて食べてしまうくらい。
これらの食品に共通しているのは「高カロリー」である事。
そのため、筋肉には確かに役立ちますがやはり体脂肪増加が気になりますね。
逆に、体重がなかなか増えなくて困っているというハードゲイナータイプの人には是非食べて頂きたいメニューと言えます。
菓子パンやお菓子でカロリーを稼ぐよりはよっぽど筋肉の役に立つからです。
自分の体質や好みに合わせて、チーズバーガーやチーズ牛丼、チーズケーキは食べるようにしましょう。
筋トレ用チーズの注意点!消化力の弱い人も!
チーズを食べてはいけない人というのは、アレルギー体質である場合を除くと「胃腸の弱い人」という事になります。
つまり、消化吸収力が低いため、チーズのような物を食べるとお腹を壊してしまうタイプの人です。
お腹を壊すと、ほとんどの栄養を腸から吸収できなくなってしまいます。
これは筋肉を増やすための行為とは全く逆。
どんどん筋肉が削られてしまう状況です。
自分が消化力がい弱と自覚している人は、チーズは残念ながら食べないようにした方が良いでしょう。
乳糖や脂質がほぼ完全に除去されているようなWPIタイプのプロテイン等を上手く活用するのがオススメです。
ちなみに、薬局では消化薬という医薬品が売られています。
これにはリパーゼ等の消化酵素が含まれており、胃腸の消化吸収力を助けてくれるのです。
お腹が弱い人は一度試してみると良いでしょう。
筋トレとチーズの関係まとめ
チーズは代表的な乳製品であり、品質の良い動物性タンパク質を手軽に摂取出来る食品です。
筋トレには当然役に立ちますし、積極的に食べたいところですがあまりにも量が多いと太ってしまう危険性があります。
また、脂質が多いためお腹を壊してしまうかもしれないので注意が必要です。
チーズは筋トレの前後に食べるのではなく、食事と一緒に食べたり、寝る前に食べるのがオススメ。
長時間タンパク質を供給し続けてくれるカッテージチーズは、チーズの中でも最も筋トレ向きのチーズであると覚えておいてください。