広背筋の筋トレ

筋トレ部位の中でも、最も人気のある部位の1つに背中にある広背筋という筋肉があります。
広背筋を筋トレで鍛えると逆三角形の格好いい体になれる、姿勢が良くなるといった事が人気の理由です。

今回の記事では、この人気の部位でもある広背筋を筋トレで、より効果的に鍛える方法論について詳しく解説していきます。
また、オススメの広背筋の筋トレメニューや効かない時の対処法などの関連情報もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。



筋トレで鍛える対象の広背筋とはそもそもどんな筋肉なのか

効果的に筋肉を鍛えるためには、その筋肉についてより深く知る事は必須です。
ですので、まず初めに今回のテーマでもある広背筋とはそもそもどのような筋肉なのかを解説します。

広背筋は、実は体にある筋肉の中で最も広い面積を誇る大きな筋肉です。
位置としては、腰の上あたりから脇の下に掛けて大きく広がるように付いています。

この広背筋の働きは、主に肩甲骨を体の真ん中に寄せたり、下へ抑えたりさせるといった事です。
ですので、基本的にこの広背筋を効果的に鍛えるためには、肩甲骨を動かす筋トレ種目が有効となります。

筋トレで広背筋を鍛えると得られる効果・メリット

筋トレで広背筋を鍛えると得られる効果・メリット

では次に、この広背筋を筋トレで、しっかりと鍛える事で得られる効果やメリットについてご紹介していきましょう。
広背筋を鍛える事で得られる代表的な効果やメリットは、以下の3つのものがあります。

  • 広背筋が大きく成長すると逆三角形の体型にする事が出来る
  • 広背筋は大きな筋肉のため、鍛えると基礎代謝をアップさせる事が出来る
  • 広背筋の筋力が強くなると、自然と普段の姿勢が良くなる

それでは早速、これからそれぞれの効果・メリットがなぜ得られるのか、その理由について解説していきます。

筋トレで広背筋を鍛えると逆三角形の男らしい体型になる

筋トレで広背筋を鍛える事で得られる1つ目のメリット、それは逆三角形という男らしさが感じられる体型になれる事にあります。
そもそも逆三角形という体型は、ウエスト周りが締まっており、そこから肩に向かって広がっていく体型の事です。

そして、広背筋とは上記の通り、腰の辺りから脇の下まで広がっている筋肉になります。
そのため、この筋肉を鍛えて大きくさせると、ウエストから肩の方へと広がる体型に変化するという事なのです。

ちなみに、逆三角形になると水着の時はもちろん事、Tシャツなどを着ていても魅力的に見えます。
ですので、より魅力的な体型になりたい方は、この広背筋は筋トレで集中的に鍛えるべきだと言えるでしょう。

筋トレで広背筋を鍛えると基礎代謝が向上する

既に解説している通り、背中にある広背筋は体の筋肉の中でも最も広い面積を誇る最大の筋肉の1つです。
また、筋肉というのは、そのサイズによって基礎代謝が決まるという特徴があります。

例えば、小さい筋肉は1日にそれなりのカロリーしか消費しませんが、大きな筋肉は大きなカロリーを消費出来るという事です。
そのため、大きな筋肉でもある広背筋を筋トレで、更に大きくするとより基礎代謝が高まるという事になります。

そして、基礎代謝が上がるという事は、太りにくい体質になるという事も意味するのです。
特にダイエットを目的としている人にとって、このメリットは大きな魅力となるでしょう。

筋トレで広背筋を鍛えると普段の姿勢が改善出来る

広背筋を筋トレで広背筋を鍛えると、普段の姿勢がより美しくなるというメリットも得られます。
広背筋は腰から脇の下まで覆うように広がっている筋肉です。

そして、この広背筋は実は上体を真っ直ぐの状態に保つという役割も持っています。
そのため、この広背筋の筋力が弱いと上体を真っ直ぐに保てず、猫背になってしまうケースがあるのです。

しかし、筋トレで鍛えて筋力を上げれば、上体をしっかりと支える事が可能になります。
このような理由があるため、広背筋という筋肉は普段の姿勢の改善効果というものがあると言えるのです。

広背筋の筋トレで抑えておきたい効果的な鍛え方のポイント

広背筋の筋トレで抑えておきたい効果的な鍛え方のポイント

それでは次に、広背筋の筋トレを行う前に知っておきたい効果的な鍛え方のポイントについて解説していきましょう。
基本的に広背筋の筋トレで抑えておく必要があるポイントは、以下の3つのものがあります。

  • 広背筋は上部と下部といったように、鍛えるエリアを分けて鍛える
  • 広背筋の筋トレはコントロール出来る重量を使って鍛える
  • 広背筋の筋トレ種目では、腕や肩の筋肉は極力使わないようにする

という事で、早速これからそれぞれのポイントのより詳しい解説をしていきます。

広背筋の筋トレでは上部や下部などを分けて鍛える

広背筋の筋トレの効果を高めるための1つ目のポイントは、広背筋をいくつかのエリアに分けて鍛えるという事です。
オーソドックスな分け方は、上部と下部といった2つの分け方になります。

では、なぜエリアを分けた方が良いのかと言うと、広背筋は大きな筋肉のため動かし方によって刺激が入るエリアが変わるからです。
例えば、ラットプルダウンという種目では、広背筋の上部に刺激が入りやすい傾向あります。

しかし、シーテッドローイングという種目では、広背筋の下部に刺激が入りやすいのです。
このように種目によって、刺激が入りやすい位置が変わります。

ですので、広背筋全体を効果的に鍛えたいなら、刺激が入るエリアを分けて鍛えた方が効率的という事になるのです。

広背筋の筋トレでは重すぎない適切な負荷や重量を使用する

広背筋の筋トレの2つ目のポイントは、どの種目でも重過ぎない適切な負荷・重量を使うように心掛ける事です。
基本的に、広背筋の筋トレは他の部位の筋トレよりも難易度が高い傾向にあります。

なぜなら、広背筋という筋肉は他の筋肉と比べて、正しく動かす事が難しいからなのです。
例えば、足を鍛える時には重ための重量を使って、その重量を挙げる事だけに集中しても足へ刺激を伝える事が出来ます。

しかし、広背筋の種目では重たいその重量を挙げる事に意識が向くと、広背筋の動きがわからなくなり、刺激が減る事が多いのです。
このような理由がありますので、広背筋の筋トレでは正確な動きが出来るような重量や負荷を使うのが重要なポイントになります。

広背筋の筋トレでは腕や肩などの筋肉は連動させないようにする

広背筋の筋トレにおける3つ目のポイントは、筋トレの動作では腕や肩などの筋肉を可能な限り連動させないようにするという事になります。
広背筋の筋トレ種目は、上腕二頭筋や三角筋、僧帽筋などの他の筋肉も動いてしまいがちな動作のものが多いのです。

もし動作中に広背筋以外の筋肉を使ってしまうと、それは広背筋への刺激が分散する事になります。
そして、それはつまり広背筋の筋トレの効果が減ってしまう事を意味するのです。

ですので、広背筋の筋トレでは、腕や肩の筋肉はリラックスさせるように意識して行うのが重要なポイントになります。
ちなみに、広背筋の筋トレでは、疲労がたまると他の筋肉を使ってしまう傾向があるので、筋トレの後半は特に注意してください。

ダンベルを使う広背筋の筋トレメニュー

ダンベルを使う広背筋の筋トレメニュー

ではここからは実践編という事で、オススメの広背筋の筋トレメニューについて解説します。
ただし、広背筋の種目は非常に種類が豊富です。

そのため、まずはダンベルを使って行う筋トレメニューに絞ってご紹介していきます。
今回紹介するダンベルを使う広背筋の筋トレメニューは以下の2つです。

  • ワンハンドダンベルローイング
  • ダンベルデッドリフト

では早速、それぞれのメニューの具体的なやり方、そしてポイントについて詳しく見ていきましょう。

ワンハンドダンベルローイング

ワンハンドダンベルローイングは、その名前からも分かる通り、左右どちらか一方に絞って行うメニューです。
ダンベル1つで出来ますので、1つしか使えるダンベルがないという方には、特にオススメの筋トレメニューになります。

具体的なやり方ですが、まずは膝と同じくらいの高さのベンチ、椅子などを用意してください。
そして、用意したベンチなどに左右どちらか一方の手と膝を付きましょう。

この時背中は丸めずになるべく真っすぐにするように意識してください。
そうすると、体が床を向き、手を付いた側とは反対の体がベンチなどがはみ出る状態になるはずです。

そのままはみ出ている側の手でダンベルを持ちます。
そして、そのダンベルをおへそに向かって引き寄せるように持ち上げてください。

ダンベルを持ち上げた後は、ゆっくりと元の位置に戻していきます。
これがワンハンドダンベルローイングの1回の基本的な動作のやり方です。

ちなみに、ダンベルを引き上げる時に、肩甲骨を体の中心に向かって寄せるようにするとより刺激が高くなります。
慣れない内は難しいかもしれませんが、ぜひ意識してみてください。

ダンベルデッドリフト

では次に、ダンベルデッドリフトについて解説していきます。
ダンベルデッドリフトは、最も基本的な筋トレメニューの1つでもあるデッドリフトをダンベルを使って行うメニューです。

やり方は簡単で、まずはダンベルを2つ用意してください。
そして、そのダンベルを体の前にそれぞれ起きます。

次に背中を出来るだけ真っ直ぐに保ったまま膝を曲げていき、左右の手でダンベルを握ってください。
そして、腹筋に力を入れ、腕を伸ばしたまま立ち上がります。

立ち上がったら一瞬そこで動作を止め、その後立ち上がった時の動作と同じ動きでダンベルを床へ下ろすのです。
これがダンベルデッドリフトの基本的なやり方になります。

このメニューのポイントは、上で解説したように上体を真っ直ぐに保つようにするという事。
動作の途中で背中が丸まってしまったり、逆に反ってしまうと広背筋への刺激が減ります。

ですので、このメニューはなるべく背中は真っ直ぐになるように心がけて行うようにしてください。

マシンを使う広背筋の筋トレメニュー

マシンを使う広背筋の筋トレメニュー

それでは、次はダンベルではなく、マシンを使うオススメの広背筋の筋トレメニューをご紹介していきます。
今回ご紹介するマシンを使う広背筋の筋トレメニューは以下の3つです。

  • ラットプルダウン
  • シーテッドローイング
  • マシンローイング

これらのマシンを使う筋トレメニューは、どれも効果の高いメニューになります。
ですので、ジムなどに通っている方は、特にしっかりとやり方とそのポイントをここで抑えておいてください。

という事で、ここから1つ1つ詳しいやり方について見ていきましょう。

ラットプルダウン

最初に解説するマシンを使う広背筋の筋トレメニューはラットプルダウンです。
ラットプルダウンのやり方ですが、まずはラットプルダウン用のマシンの膝のパッドの位置を合わせてから座ります。

そして、そのまま上にぶら下がっているバーを肩幅よりも広めに握ってください。
バーを握ったら若干背中を沿ったまま、鎖骨あたりに向かってバーを引いていきます。

そして、バーを引いたら、あとはゆっくりと元の位置へと戻します。
これがラットプルダウンの1回の動作です。

懸垂の動作とほぼ同じなので、動作が分からない方は懸垂をイメージしてみると良いでしょう。
このラットプルダウンでは、逆手でバーを握って動作を行うと広背筋の下部に刺激が入りやすくなります。

また、順手で握って動作をすると広背筋の上部に刺激が入りやすいので、目的によって使い分けてみてください。

シーテッドローイング

次に解説するマシンを使う広背筋の筋トレメニューは、シーテッドローイングです。
上でご紹介したラットプルダウンでは上から引くという動作ですが、このメニューでは体の前から引く動作になります。

具体的なやり方ですが、まずはシーテッドローイング用のマシンに座ります。
この時、マシンの前方に足を置く場所があるので、膝が若干曲がったまま足が付くような位置に座ってください。

そして、腹筋に力を入れて上体を真っ直ぐにしたまま、腰を前側に曲げ、前方にあるバーを握ります。
バーを握ったら、上体を地面に対して垂直に近い状態まで戻してください。

その状態を維持したままバーをおへそに向かって引いていくのです。
後はその動作を繰り返すのが、このシーテッドローイングの基本的なやり方になります。

ちなみに、バーを引いていく時に、左右の肩甲骨を真ん中に寄せるようにし、かつ下側へ抑えるようにすると刺激を強くする事が可能です。
そのため、このメニューの効果を高めたい時には、肩甲骨の動きについても意識してみてください。

マシンローイング

最後にご紹介するマシンを使う広背筋の筋トレメニューはマシンローイングです。
マシンローイングは、2つ目にご紹介したシーテッドローイングとほぼ同じ動作をします。

ただ、マシンが動く軌道が決まっているかどうかという点に違いがあるのです。
どういう事かと言うと、シーテッドローイングではバーがケーブルに付いているため、様々な方向へと動作がブレる事があります。

しかし、マシンローイングではケーブルではなく、動きが固定されたマシンのハンドルを引くので動きがブレる事は決して無いのです。
そのため、このマシンローイングは、シーテッドローイングでは広背筋の意識が薄れるという場合に活用してみる事をオススメします。

自宅&自重で出来る広背筋の筋トレメニュー

自宅&自重で出来る広背筋の筋トレメニュー

ここまでは、ダンベルやマシンを使って出来る広背筋の筋トレメニューについて解説してきました。
しかし、筋トレをしている人の中には、ダンベルやマシンを使わずに、自重のみで行っている人もいるでしょう。

そこで、次に自重で出来る、つまり自宅でも出来るオススメの広背筋の筋トレメニューについてご紹介していきます。
ちなみに、今回ご紹介する自重で出来る筋トレメニューも高い効果が期待出来るものです。

ですので、ジムなどで筋トレをしている方もぜひ一度チェックして、活用出来そうなら取り入れてみる事をオススメします。

チンニング(懸垂)

最初にご紹介する自宅&自重で出来る広背筋の筋トレメニューは、チンニング、日本語で言う懸垂になります。
やり方はご存知の通り、自宅にある棒や柱に両手でつかまり、胸をその棒などに近づけるように体を引き上げるだけです。

ただし、この懸垂はやり方は簡単ですが、広背筋に刺激を与えるのは簡単ではありません。
広背筋に上手く効かせるためには、いくつかのポイントを抑える必要があります。

例えば、手の幅。
チンニングで広背筋を鍛えたいのなら、ラットプルダウンと同じように手の幅は肩幅よりも広めにするのが重要になります。

なぜなら、手の幅を狭くすると腕の筋肉しか使えなくなり、広背筋のトレーニングでなくなるからです。
また、背中を丸めないようにするのも重要なポイントになります。

背中が丸まると、刺激が広背筋から他の筋肉に流れてしまうので、注意してください。
ちなみに、自宅にチンニングをするような柱などが無い場合は、チンニングスタンドなどを設置する事をオススメします。

リバースプッシュアップ

次にご紹介する自宅&自重で出来る広背筋の筋トレメニューは、リバースプッシュアップです。
このリバースプッシュアップは、腕立て伏せの応用の種目になります。

やり方ですが、まずは膝の高さと同じくらいの椅子や机、台などを用意してください。
そして、その台を背中側に置きます。

次に、背中に台を置いた状態のまま、足を台からある程度離した上で、両手を背中側に回して台に手をつきます。
この時指先は、体の前方向に向けておいてください。

後は肘の曲げ伸ばしと、肩甲骨の動きで体を上下に動かすのです。
これがリバースプッシュアップの基本的なやり方となります。

ちなみに、この種目では広背筋ではなく、上腕三頭筋に強い刺激が伝わる事が多いのです。
そのため、広背筋のメインの種目というよりは、サブの種目として取り入れる事をオススメします。

広背筋の筋トレ後に行っておきたいストレッチ

広背筋の筋トレ後に行っておきたいストレッチ

ここまでは、筋トレで広背筋を効果的に鍛えるための具体的な方法論について解説してきました。
もちろん、ここまでの情報だけでも広背筋を鍛えていく事は可能です。

ただ、広背筋を鍛えていく上でもう1つ重要な情報があります。
それは筋トレ後に行っておきたいストレッチについてです。

実は、広背筋の筋トレをした後にストレッチを行う事で、筋トレの効果をより高める事が可能になります。
何故かと言うと、広背筋をストレッチをすると、広背筋の疲労回復を促進する事が出来るからです。

また、筋肉の動きを意識しながらストレッチをする事で、広背筋の使い方もより正確に出来るようになったりもします。
このように、筋トレ後のストレッチには高い効果があるので、筋トレ後にはストレッチを行うようにした方が良いのです。

ちなみに、広背筋のストレッチは、腕を伸ばしたまま両手を頭の上で組み、左右それぞれに腕を傾けるだけで出来ます。
また、バーなどに両手でしばらくつかまっているだけでも効果がありますので、ぜひ試してみてください。

筋トレで広背筋が効かない時は筋トレグッズを活用

筋トレで広背筋が効かない時は筋トレグッズを活用

それでは最後に、広背筋の筋トレをしているのに、どうしても広背筋が効かない時の対処法についてご紹介しましょう。
広背筋の筋トレで効かない時というのは、多くの場合広背筋以外の筋肉に刺激が流れてしまっている事に原因があります。

そして、その原因を解決する方法として、最も有効なのが筋トレグッズを活用する事です。
具体的には、腕の力を抜くために高い効果があるリストストラップやパワーグリップなどのグッズがあります。

これらを活用すると腕や肩の力が抜け、自然と広背筋への刺激が強くなる事が多いのです。
そのため、どうしても広背筋が効かなくて困っている時には、こういったグッズの活用を考えてみてください。

筋トレと広背筋のまとめ

筋トレと広背筋のまとめ

今回の記事では、広背筋を筋トレで鍛える事に関する情報についてまとめて解説してきました。
そして、その解説通り、広背筋という筋肉は筋トレで鍛える事で多くのメリットや効果を得る事が出来る筋肉なのです。

そのメリットや効果の内容を考えると、男性にとっては特に重要な筋肉であると言っても過言ではありません。
そのため、これまで広背筋を鍛えてこなかったという男性の方は、ぜひ今回の記事を参考に広背筋を鍛え始めていってもらいたいと思います。


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