体を鍛えるのには、ただ単に筋トレだけを続けていても意味がありません。
その筋トレの効果を高めるためにも、食事管理や時間管理というのも重要な要素です。
中でも、体を休ませて次への活力を生む疲労回復は非常に大きな要素と言えます。
どんなに屈強な人でも、一日24時間筋トレをし続ける事は出来ません。
サウナに入ったりして疲労回復に努めるというのも、立派な筋トレの一環です。
疲労回復に効果があるとされる、サウナを正しく使って筋トレの効果を上げましょう。
筋トレとサウナの正しい順番
筋トレの後、かいた汗を流すため風呂やサウナに入ってサッパリしたい人は多いでしょう。
また、筋トレの前に軽くサウナに入って体を温めてから、筋トレに入る人もいると思います。
ここで上手にサウナを使えば、筋トレの効果を更に高める事が可能になります。
しかし、これは一歩間違えると命を落としかねない危険な行為でもあります。
筋トレの効果を最大限に高める、サウナの入り方を考えましょう。
筋トレの直後のサウナは厳禁って本当?
疲労回復やデトックス効果を期待したりするために、サウナに入る人は多いでしょう。
しかし、結論から言えば、筋トレの直後でサウナに入るのは止めておくべきです。
筋トレをすれば、その量や強度に関わらず、多かれ少なかれ汗をかく事になります。
サウナは暑さを利用して、体の発汗作用を促し体中の老廃物を押し出す事が目的です。
そのためには、流す汗の元となる水分がある程度は絶対に必要となります。
つまり、筋トレ直後にサウナに入ると、さらに体の中の水分を失う事になります。
結果、脱水症状を起こし、疑似的な熱中症となり、救急車を呼ぶ事態になりかねません。
たかが熱中症ですが、夏場の事故のように最悪の場合死に至る危険性もあります。
筋トレの後にサウナに入る適切なタイミング
例え、脱水症状が現れなくても、筋トレ直後の筋肉は熱を持ち傷付いている状況です。
この状況下でサウナに入ると、さらに炎症が悪化してしまい、筋肉が回復しません。
筋トレの直後は、温めるのではなく冷やす事で炎症を回復させるようにします。
十分に冷やし切り、炎症が治まった後というのがサウナに入るベストなタイミングです。
目安としては、大体12時間から24時間程度の時間を置くようにします。
サウナに入ってサッパリしたいという気持ちは分かりますが、ぐっと堪えましょう。
筋トレ後にサウナに入る事で得られる効果
では、筋トレの後にサウナに入る事で、どのような効果が得られるのでしょうか。
サウナの目的は、血液循環を促して体温を上げ新陳代謝を活発にする事です。
深部体温が1度上がるように体を温めれば、ヒートショックプロテインが分泌されます。
このヒートショックプロテインの役割は、体を作るタンパク質の品質管理です。
つまり、このたんぱく質が分泌されるほど、体を再構築する回復が盛んになります。
傷付いた筋肉がこの一連の流れで補修され、より強い筋肉へと生まれ変わるのです。
また、ヒートショックプロテインには、免疫力をアップする効果もあります。
上手に分泌を促せば、風邪などの病気に強い体を作る事も可能です。
筋トレの後はサウナと水風呂で疲労回復
サウナと水風呂に交互に入る温冷浴は、身体の疲労を回復させます。
ただし、これもサウナに入るのは10分が目安です。
その後の冷水浴も2分程度に留めましょう。
長時間の温冷浴は、疲労回復の前に急激な体温変化で心臓発作を起こす危険性があります。
動物の血管は、熱すぎると収縮しますが、冷たい所では弛緩する性質を持っています。
これがサウナの一番の効能とも言えるデトックス効果です。
血液の流れが良くなれば、体の中に溜まっている疲労物質を簡単に流せます。
筋トレ後の筋肉痛をサウナで解消する
実は、多くのアスリートの悩みの種である筋肉痛の原因は、未だに解明されていません。
様々な意見がありますが、根源的な対処方法は見つかっていません。
しかし、筋肉痛を早く治すには、温めて血流を良くするのが即効性のある方法です。
血流を良くする事で、筋肉に蓄積された乳酸を早く排出する事が出来ます。
これも、やはり翌日以降も筋肉痛が抜けない場合に限ります。
筋トレ直後に入る事は、より炎症を悪化させる事に繋がり危険です。
よく筋肉を休めた後、それでも抜けない時は筋肉痛解消のためにサウナに行っても良いでしょう。
筋トレとサウナのまとめ
サウナの持つデトックス効果は、筋トレにも大きく作用します。
人間の体が疲れる理由は、乳酸と言う物質を運動した筋肉が出すからに他なりません。
サウナに入る事で、この乳酸を積極的に体外へ排出する事が可能になります。
その意味では、サウナに入る事は筋トレをサポートする重要な要素です。
しかし、一歩間違えれば命を落としかねない危険な行為でもあります。
12時間から24時間、筋肉をしっかり休めてから回復に移りましょう。