筋トレや減量といえば「チートデイ」。
かつては一部のボディメイクマニアしか知らなかったようなこの言葉も最近ではだいぶ市民権を得てきたようです。
今回はチートデイの意味やその方法、テクニックや注意点について解説していきます。
チートデイは間違った方法で実施してしまうととんでもない目に遭いかねません。
正しく活用する事ができれば、バキバキの体を仕上げるチートデイ。
しっかりと勉強していきましょう。
筋トレの減量期を成功させるにはチートデイが重要
チートデイとは減量を成功させるための重要なテクニックです。
ここ数年、ボディメイクやフィットネス業界の「仕上がり」に対するレベルは飛躍的に高まっています。
かつては、背中にクリスマスツリーと呼ばれる広背筋のカットが見えていれば減量は成功と言われていました。
しかし、現在ではクリスマスツリーは当たり前で、お尻の脂肪すらほとんどないレベルまで脂肪を絞らなくては「甘い」と言われてしまうのです。
このハイレベルな減量を成功させるためのテクニックがチートデイ。
チートデイを上手く使いこなす事ができれば、バキバキの体を貴方もきっと手に入れる事が出来るでしょう。
筋トレのチートデイとは?
それでは筋トレのチートデイについて解説していきましょう。
知らない人にとっては、その名称からは全くどんなものなのか想像できないと思います。
筋トレの世界では「チート」という言葉が他の意味でも使われますね。
ピンときた人はなかなかの筋トレマニアです。
例えば、トレーニングテクニックにおける「チーティング」。
この場合は、反動を使って本来使える限界以上の重量を扱う事を指します。
では、減量におけるチート、チートデイとはどういった意味なのでしょう。
実は筋トレテクニックにおける「チート」と元々の意味は全く同じなのです。
筋トレの減量期におけるチートデイの意味とは?
そもそもチートデイの意味とは一体どういうものなのでしょうか。
チートとは、日本語にすると騙すという意味になります。
また、デイは「日」ですね。
つまりチートデイとは「騙す日」という意味になります。
何を騙すのかと言えば、人間の脳と肉体です。
減量中は摂取カロリーが少なくなるため、人間の体は徐々に代謝を下げ飢餓に備えようとします。
すると消費カロリーも下がってしまい、なかなか減量が進まなくなってしまうのです。
そこで、定期的にたくさん食べる日を設け、脳と肉体に対して「全然代謝を下げる必要なんかありませんよ」という嘘のメッセージを送る。
これがチートデイなのです。
北風と太陽という童話を思い出して頂ければ理解しやすいのではないでしょうか。
北風をびゅーびゅー吹き付けるだけでは旅人の服を脱がす事ができません。
同様に、たまにたくさん食べて栄養で体を満たしてあげた方が、人間の体は体脂肪をスルスルと燃焼してくれるのです。
筋トレのチートデイに適したメニューとは?
筋トレのチートデイでは、まず第一に自分自身が心から満足出来る、大好きなメニューにする事が大切です。
チートデイで体を騙すためには自分自身の精神的な充足感が重要と言えます。
その上で、炭水化物か脂質か、どちらをメインにするかをある程度ハッキリ決めておいた方が良いでしょう。
この二つが混在してしまうとカロリーが大きくなり過ぎる可能性が高くなります。
詳しくは後述しますが、チートデイとはいっても無制限に食べて良いわけではありません。
脂質をカットしつつ甘い物を食べたり、逆に脂質は多いんだけど糖質が少ない物を食べるのが良いのです。
その時々で自分が本当に食べたい物を選ぶのがチートデイのメニューにおいて一番優先すべき点だと言えます。
筋トレのチートデイで摂るカロリーはどのくらい?
チートデイで摂るべきカロリー量についても人によって様々な意見がありますが、通常の減量食の2倍~3倍というトレーニーが多いようです。
相当厳しい減量中であれば3倍摂る事もあるでしょうし、それほどでもない減量であれば2倍くらいに抑えておく、という感じでしょうか。
チートデイでは心と体に掛かってしまったブレーキを開放するのが目的です。
ですから、少しの量をダラダラと食べ続けるのではなく、1食か2食でどかっと食べてしまうのが一つのコツと言えます。
1500kcalくらいに抑えている場合はバイキングで1食で5000kcalくらい摂ってしまうのも良いでしょう。
ただ、急に大食いしてお腹を壊しては意味がありません。
その限界量を見極めるのが上手いのも減量巧者になるための条件の一つと言えるでしょう。
筋トレのチートデイで失敗しないための注意点
チートデイでの失敗は減量の失敗に直結してしまいます。
ですから、チートデイは豪快に食べる日であると同時に、緻密にその内容について事前に計画しておかなくてはいけないのです。
チートデイはあくまでも減量を成功させるための一つのテクニックであって、単に食欲を満足させるための日ではありません。
この点はついつい勘違いしてしまいがちですから注意しましょう。
チートデイでやってしまいがちな注意点や成功させるコツについて解説していきます。
多すぎるとダメ!筋トレのチートデイに適した頻度・回数
チートデイを行う頻度や回数については、およそその人の体脂肪率によって基準が決まっています。
まず、体脂肪率が20%以上ある状態では、そもそもチートデイ自体が必要ありません。
摂取カロリーを落とし、適度に筋トレするだけでどんどん体脂肪が落ちていくからです。
落とせる時にはチートデイを入れる事なく、ひたすら減量を進めていきます。
体脂肪率が15%以下になると、10日に一度くらいの割合でチートデイを入れると良いでしょう。
また10%以下にまで体脂肪が落ちてきた場合は、5日~7日に一度チートデイを入れ、少しずつ体重を落としていきます。
ちなみに減量期間が半年やそれ以上になる場合は、単発チートデイではなく「回復期間」として2周間程度を設定する方が効果的です。
この回復期間では想定消費カロリーと、ほぼバランスするレベルのカロリーを毎日摂取します。
チートデイに筋トレはやるべき?
チートデイに筋トレするかどうかはなかなか難しい問題です。
例えば、夕食にメインの食事を用意している場合は、最後の力を振り絞ってトレーニングするのも良いと言えます。
ただ、昼食などをメインとする場合は、その後無理に筋トレをすると内蔵に必要以上の負担を掛けてしまう恐れがあるのです。
この場合、軽く有酸素運動をするくらいなら問題ありませんが、ヘビーな足トレなどは控えておいた方が良いでしょう。
少なくともメインの食事を摂ってから6時間~8時間はトレーニングしない方が無難と言えます。
筋トレのチートデイは翌日の食事コントロールが重要
チートデイ翌日の食事はとても重要です。
無事にチートデイが成功していた場合、体は代謝が復活しカロリーをどんどん無駄遣いしてくれる体質に変化しています。
そこで改めて摂取カロリーを絞るからこそ減量が進むわけですが、これがまた精神的に相当負担となるのです。
体脂肪が減るという事はそれだけ体に負担が掛かっている証拠と言えます。
ですから、ここはぐっと我慢しましょう。
ここで食欲に流されず、厳しい減量メニューで凌ぐからこそ絞れたバキバキの体となるのです。
チートデイ直後の数日間は体脂肪減少のボーナスステージ。
ここでしっかり稼げるかどうかが減量成功の大きな肝となります。
苦しいタイミングとなりますが、目標達成のために頑張りましょう。
プチ・チートデイで安心して減量を進める方法
さて、チートデイを待ち焦がれる気持ちがある反面「食べるのが怖い」という気持ちになる人も多いと思います。
食べてこれまでの努力が水の泡になってしまう事を恐れてしまうというわけです。
この気持もよく分かりますね。
そこで、どうしても派手なチートデイを実施するのが怖いという人は、プチ・チートデイを取り入れてみる事をオススメします。
プチ・チートデイでは通常の減量食とほとんど摂取カロリーは変わりません。
せいぜい、多くても推定される消費カロリーと同じくらいの量です。
ただ、食べる内容を変えます。
特に普段ローファットダイエットをしている人であれば、脂質をわざと多めに摂取するのです。
この日ばかりはタンパク質は無視しても構いません。
ひたすら脂っこいものだけを食べます。
こうする事で普段あまり体に入ってこない栄養素をたくさん摂る事が出来るので、体には良い刺激となるのです。
ただ、後述する通り、糖質制限ダイエットをしている場合には注意が必要となります。
糖質制限ダイエットでのチートデイの注意点
がっつりした量のチートデイにしろプチ・チートデイにしろ、糖質制限ダイエットをしている人のチートデイには注意が必要です。
糖質制限ダイエットを成功させるには「ケトーシス」と呼ばれる体質をいかに維持するかが重要となります。
このケトーシスとは、脂質やタンパク質を糖質の変わりのエネルギー源として効率よく利用出来る状態の事です。
そしてこのケトーシス状態は、体に糖質を入れてしまうとキャンセル(解除)されてしまいます。
ですから、チートデイだからといって糖質たっぷりの食事を摂ってしまうと、糖質制限ダイエットの成功率が大幅に低下してしまうのです。
糖質制限中のチートデイでは、あくまでも摂取カロリーを増やす方向で計画します。
糖質を摂ってしまうと台無しになりますから注意しましょう。
筋トレの減量はチートデイ無しでは成功しないの?
筋トレの減量といえばチートデイ。
徐々に一般的な常識にもなりつつありますが、そもそもチートデイとは必ず必要なものなのでしょうか。
絶対に必要不可欠かと言われれば、その答えはNOです。
全くチートデイを設けずに淡々と減量を成功させるボディビルダーやフィジーカーも確かに存在します。
ただ、この飽食の時代に延々と食欲を抑えつける行為を続けられる人というのは極稀ではないでしょうか。
ましてや減量のペースが落ち、停滞期に入ってもそれでもなお同じペースで続けられる人は鋼の精神を持っていると言えます。
ですから、「チートデイは必要不可欠ではないが、現実的には設けた方が精神的にも肉体的にも楽に減量を成功させる事が出来る。」
というのが正しい答えとなるのです。
筋トレのチートデイの意味・方法のまとめ
筋トレにおけるチートデイというのは、減量をよりスムーズに進めるためのテクニックである事がお分かり頂けたかと思います。
人間の体にはホメオスタシス(恒常性)という機能が備わっており、入ってくる栄養が少なくなるとそれに順応する形で消費エネルギーも減らしてしまうのです。
これは我々の体に自然と備わった生存本能であり生き延びるための進化の証。
しかし、減量でバキバキの体を作ろうとすると逆にこの本能は邪魔になってしまいます。
この肉体を騙し、カロリーを再び無駄遣いする状態に持っていくのがチートデイの目的というわけです。
チートデイは減量の中盤以降に設定しましょう。
まだまだ楽に脂肪を落とせる段階で実施してもあまり意味がありません。
それどころか減量スピードを無駄に落としてしまいます。
本気で体を仕上げるなら是非覚えておきたいチートデイに関する知識。
皆さんも是非チートデイを活用してバキバキの体を造り上げてください。
当サイトでは、管理人も実際に利用した筋肉サプリを紹介しています。
筋トレの際には、ぜひ活用してみてください。